家電メーカーC社様のマニュアルに記載された安全規格文を、注意喚起の趣旨を損なわず、ユーザー様が理解しやすい文章へリライト、および構成変更することをご提案しました。

お客様の課題

製品使用上の注意事項(安全規格文)に関して様々な不都合があり、お客様社内で全面見直しが検討されていました。
工業製品を市場に出すには、法令により「安全規格文」の同梱が義務付けられています。多くの文言が共通であるため、既存製品からの流用・修正で作成するのが一般的な方法です。
この方法には、作業の省力化やミスによるリスクの低減というメリットがありますが、流用を重ねるにつれて、以下のような課題が顕在化していました。
・記載内容の重複
・エンドユーザーにわかりにくい文章
・重要度(警告・注意など)の表記揺れ
・不適切な箇所への記載

ご提案と対応

ユーザー視点の文章リライトと記載の統廃合、重要度に合わせた記載順の変更などをご提案し、ご採用いただきました。

全体構成の見直し

全体の構成不備を解消するために、以下のような手順で見直しと改善を行いました。

  1. 重要度(警告・注意 など)の定義を再確認する
  2. 全体のグループを決める
    ・シーン(設置・使用・その他の取り扱い など)
    ・事物(電源・通信・オプション品・消耗品 など)
  3. 記載のグルーピングを行う
  4. 定義に沿って記載の重要度を振り直す
  5. 重要度に合わせて記載を配置する
    ・重複記載の統廃合も同時に行う
    ※お客様の確認を仰ぎ、随時フィードバックを取り入れながら進めました。

文章リライト

以下のようなポイントを守り、意図や指示が即時に伝わる文書にリライトしました。

  • あいまいな表現や回りくどい言い回しを使わず、簡潔で即時に伝わる文章にする
  • 一文に複数の意味を入れない(一文一意)
  • エンドユーザーのペルソナを念頭に置き、文章の書き下しや用語を補足する・しないを判断する
  • 一文ごとに事象のシミュレーションを行い、「この文章でカバーできるか?」「漏れている危険性はないか?」を検討する
  • 文章だけでは伝わりにくい場合は、適宜イラストを添える
  • 構成(見出し・本文・補足)ごとの文体を統一する。今後長文や階層の深い文などが追加になっても、構成が崩れないよう幅を持たせたルール化を行う

成果

お客様にもご満足いただき、安全規格文のベースデータとして、現在も運用されています。

あわせて読みたい

製品マニュアルの制作

取扱説明書で万全のPL対策を!安全性と法的リスクを回避

マニュアル作成を外部委託するメリットとデメリット

〒113-0034 東京都文京区湯島3丁目12番11号03-5812-1050受付 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]

お気軽にご相談ください