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オフセット印刷とオンデマンド印刷の違いについて
印刷を依頼する場合は、それぞれの特徴を理解して適切な印刷方法を選択することが大切です。ここでは、冊子を作成する際によく使われる、オフセット印刷とオンデマンド印刷について説明します。
オフセット印刷は、印刷用の版を作って、ブランケットと呼ぶゴムローラーから紙にプロセスインクを転写する方法で、主に雑誌、チラシ、新聞などで使用されています。オフセット印刷では後述するプロセスカラーのインクを掛け合わせて色彩を表現しますが、CMYKのみでは表現できない場合は特色インクを使うこともできます。
それに対して、オンデマンド印刷はトナーを紙に直接焼き付ける印刷方法で、版を必要としません。版を作るコストや時間がかからないので、主に数部~100部程度の自費出版物や写真集、同人誌などで使用されています。またシリアル番号が入ったチケットなども手軽に印刷することが可能です。それでは、オフセット印刷とオンデマンド印刷、それぞれの特徴を見てみましょう。
専門業者に印刷を依頼する際、印刷方法について迷ったことはありませんか。一言で印刷といっても、さまざまな種類があります。
オフセット印刷の特徴
オフセット印刷は、主に雑誌、チラシ、新聞などで使われる印刷方法です。プロセスインクを紙に転写するための版を使用し、CMYKのインクを組み合わせて色彩を再現します。特色インクを追加することも可能です。大量の印刷を必要とする商業印刷に適しており、高品質な印刷が求められる場合に適しています。
4色刷りに加え、特色の版や透明ニスの版を追加して5色刷りや6色刷りにすることもできます。
オフセット印刷のメリット・デメリット
メリット
- 高品質な印刷が可能
- 紙やインク、加工方法の選択肢が豊富
デメリット
- 小部数の印刷にはコストがかかる
- 納期がオンデマンド印刷に比べて長い
オンデマンド印刷とは
オンデマンド印刷は、版を使用せずにトナーを紙に直接焼き付ける印刷方法です。版を作成する必要がないため、小部数や短納期の印刷に向いています。可変データを扱えることが最大の特徴ですが、品質面ではオフセット印刷にやや劣るとされています。
版の作成を必要としないため、製版にかかる時間を短縮できますので短納期・小部数の印刷に向いている理由です。また、可変(バリアブル)データを取り扱えることが最大の特徴です。
オンデマンド印刷のメリット・デメリット
メリット
- 小部数から対応可能
- 短納期が可能
- 可変データの印刷が可能
デメリット
- クオリティがオフセット印刷に比べて低い
- 色の再現に限界がある(インクジェットは除く)
- 紙の種類や厚みに制限がある
- 湿度や熱の影響を受けやすいため、高温多湿の環境では紙が波打つことがある
オフセット印刷とオンデマンド印刷のフロー
オフセット印刷のフロー
データ入稿後、製版(面付け)工程を経て、印刷用のアルミ版(刷版)に入稿データのイメージを焼き付けます。刷版はインキ色(CMYK+特色)に作成します。刷版を印刷機に取り付け、印刷機のセッティングを行った後に印刷を行います。印刷後はインキの乾燥に数時間が必要です。
オンデマンド印刷のフロー
オンデマンド印刷機のドライバが入稿データを色分解処理して、粉末トナーを紙に印刷(熱転写)します。刷版の作成は不要で、機械のセッティングにかかる時間もオフセット印刷と比較して大幅に短くすみます。インクの乾燥時間も不要です。
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