
ネットショップを始めることは、実店舗を構えるよりも手軽ですが、成功するには多くの工夫と努力が必要です。本記事では、ネットショップの開設方法やページ作成のポイント、売れる商品の見つけ方、運営のコツまで解説します。
コンテンツ
ネットショップ開設の基礎知識
ネットショップは、実店舗に比べて初期費用や運営コストを抑えられる魅力があります。しかし、ただページを作成して商品を並べただけでは成功は難しいです。お店を開いても「買うのも買わないのもお客様の自由」であり、商品の魅力やページの見せ方、集客施策が重要になります。
どこにネットショップを出店するか?
出店方法の種類と選び方
ネットショップを開設する方法には、主に次の3つがあります。
1. モール型ネットショップ
- 概要: 楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどの大手オンラインモールに出店する形式です。
- メリット: 圧倒的な集客力があり、信頼度も高い。
- デメリット: 初期費用や手数料が高く、価格競争が激化しやすい。
2. ASP型 (Application Service Provider)のネットショップ
- 概要: BASE、Shopify、STORESなどのサービスを利用して、自社サイトのように運営できるタイプです。
- メリット: 比較的低コストで始められ、デザインやページ作成の自由度が高い。
- デメリット: 集客は自力で行う必要があり、決済手数料が高めになることもあります。
3. スクラッチ型ネットショップ
- 概要: 企業が独自に開発する完全オリジナルのECサイトです。
- メリット: すべてを自由にカスタマイズ可能。
- デメリット: 数百万円以上の開発費用と、長い開発期間が必要。
モール型 | ASP型(有料) | ASP型(無料) | |
概要 | ネットショップの複合サイト内に出店する | ネットショップの開設・運営に必要なシステムを利用して出店する | ネットショップの開設・運営に必要なシステムを利用して出店する |
代表的なサービス | 楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング | BASE、Square、Shopify 一部のサービスでは初期費用や月額利用料が無料のプランも用意されています。 | STORES、MakeShop |
サービス利用料 (決済手数料別) | 〜約10万円/月 | 〜約1万円/月 | – |
独自ドメイン | 利用不可 | 利用可 | 一部で利用可 |
ページデザイン | 自由度が低い | 自由度が高い | 自由度が高い |
特徴 | 集客:モールへのアクセスは多いが、モール内で他社との競合が発生する 価格競争:モール内での価格競争が起きやすい | 集客:モール型に比べ劣るので集客努力が必要 価格競争:起きにくいが、集客のためのセールやキャンペーン、ポイントなどが必要 | 集客:モール型に比べ劣るので集客努力が必要 価格競争:起きにくいが、集客のためのセールやキャンペーン、ポイントなどが必要 |
モール型のメリットとデメリット
メリット:
- 集客力が高く、顧客の信頼感がある。
- 広告やプロモーションを利用しやすい。
デメリット:
- 出店料や手数料が高いことがある。
- 顧客データの所有権に制限がある。
モール型の主要ネットショップの特徴
以下は2024年7月現在の情報です。詳しくは各サービスに直接お問い合わせください。
楽天市場の場合
初期費用に加え、月々の出店料の他に売上金額に応じてシステム利用料、楽天ペイ利用料などが必要となります。月々の費用はプランによって変わります。
初期費用:60,000円
月額費用:25,000円
販売手数料:月間売上高の3.5~7.0%
費用は高めですが、「楽天ポイント」などのプロモーション活動も多く行われているので集客力は抜群。その反面、モール内で他店との競合が多いため、広告やポイントなどモール内での集客活動が必須。
Amazonの場合
「FBA(フルフィルメント by Amazon)」というサービスを利用すれば、ピッキングや梱包、発送、カスタマーサービスをすべてAmazonに任せられます。また、初期費用は不要で月額費用も小口出品なら110円/商品で販売できます。
初期費用: 0円
小口出品(毎月49点まで):110円/商品
販売手数料:5〜15%が中心(商品カテゴリーによる)※最低販売手数料:0〜33円
お店を開くというよりはAmazonの店舗内に商品を展示するといったイメージです。Amazon内で他の出品者と競合するため価格競争が起きやすくなります。
Yahoo!ショッピングの場合
Yahoo! JAPANの各サービスに加え、ソフトバンクやLINE、PayPayなどのグループ企業による相乗効果を活かした集客力が魅力です。
初期費用: 0円
月額費用: 0円
決済手数料:3%〜4.48%(税別)または165〜330円/件(税込)
初期費用、月額費用が不要。初期費用や運用コストを抑えて出店したい方にお勧めできるモールです。
扱う商品をどう選ぶか?
ネットショップで売れる商品は、次のようなポイントを考慮して選びます:
- 市場のニーズに合っているか?
- 利益率は十分か?(仕入れ値は販売価格の45〜50%が理想)
- 競合店との差別化が図れるか?
商品の仕入れ方法
- 展示会やイベント: 幕張メッセなどの展示会で新商品を発掘。
- 卸売業者との直接取引: 価格交渉やサンプル入手が可能。
- 海外からの仕入れ: 海外のマーケットプレイスを活用(ただし関税や送料に注意)。
- 中古品やオークション: 利益率の高い商品を見つける可能性がありますが、古物商許可などが必要な場合もあります。
メモ
売れるかどうかわからないのに、取引先の指定するロットで仕入れると在庫リスクが大きくなります。
そんなときは商品の仕入れ前に、サンプルを数点購入して試供品として扱うことができます。これにより実際に商品の品質やデザインを確認し、売れるかどうかの評価を行うことができます。
また、扱う商品の写真があるか問い合わせて、あれば提供してもらいましょう。撮影費用を抑えることができます。
決済方法の設定
顧客が使いやすい決済方法を複数用意することが重要です。
- 銀行振り込み、コンビニ決済、クレジットカード、電子マネー、代金引換など。
- ASP型では、利用できる決済方法が事前に決まっている場合があります。
配送方法とサービス
配送業者の選定や、集荷サービス、割引契約を検討します。 「〜円以上の買い物で送料無料」といったプロモーションも有効です。
魅力的なサイト作成のコツ
ネットショップのページは、商品の魅力を最大限に伝えることが重要です。
- 写真: 高品質な画像を複数の角度から。
- イラスト: 商品の特徴や使い方をわかりやすく伝える。
- コピーライティング: 商品説明は具体的かつ魅力的に。SEO対策も考慮します。
ユーザビリティの確保
- ページのレイアウトをシンプルで分かりやすく。
- 購入までのプロセスをスムーズに。
- 必要な情報をすぐに見つけられる設計。
テストと改善
ネットショップ公開後は、実際のユーザーからのフィードバックを集め、改善を続けましょう。
- A/Bテスト: ページのデザインや価格設定の変更による影響を確認。
- アクセス解析: ユーザーの行動を把握して、離脱ポイントを改善。
法的手続きと表示内容
- 扱う商品によっては、保健所などへの営業届出が必要です。
- 特定商取引法に基づく表記を正確に行います。

まとめ
ネットショップを成功させるためには、ページ作成の工夫から商品選定、集客方法、運営体制まで、総合的な戦略が求められます。初めは手間がかかりますが、基本をしっかり理解して取り組むことで、着実に成果を出せるようになります。

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