校正と校閲の違い

マニュアルを制作する工程の一つに「校閲」という作業があります。出版業界に携わる人でなければ、なじみの薄い作業かもしれません。また、似た作業に「校正」があります。ここでは、これらの作業の具体的な内容とその違いについてご説明します。

校正とは

原稿と成果物を突き合わせてミスがないか確認する作業を「校正」といいます。よって、確認の元となる原稿が存在します。ここで拾われるミスには、誤字、脱字、体裁の誤りなどがあります。
校正といえば、新聞社や出版社などでプロの校正者が「著者原稿と組版された初校を突き合わせる」といった光景を連想しがちですが、一般のオフィスでも日常的に校正は行われています。

業務報告書の場合

  • 下書きをもとに、報告書のフォーマットどおりに報告書が作成されているか
  • 一度作成された報告書を修正した場合、修正箇所が間違いなく修正されているか

スーパーのちらしの場合

原稿どおりにデータが作成されているか? 産地、価格表示、セールスポイント、写真など
原稿の指示どおりになっていないケースもあります。


実際の作業ではレイアウト・文字色の指定、画像の挿入などさまざまな事柄が原稿の指示どおりか、規定書に書かれている内容になっているかを確認していきます。

校閲とは

校閲では元原稿との突き合わせは行いません。成果物を読んで誤りや不備がある点を指摘する作業を「校閲」といいます。具体的には、記載内容が事実かどうかの確認、記載された固有名詞やデータに誤りがないかの確認といった作業になります。
校閲を行ううえでは、著者の誤りや勘違いによる誤記も拾わなければならないため、校閲者には、著者に匹敵する専門知識が求められる場合もあります。

業務報告書の場合

  • 事実に反する内容が記載されていないかを確認
  • 報告書の文章が、日本語として間違っていないか、報告書内で齟齬がないか

企業年表の場合

<製作物>
昭和55年 A製品を発売
昭和57年 B商品上市
平成元年 A製品上市
1977年 B商品・C商品を統合しD商品を発売

  • 用語や用法の統一性を確認(製品と商品が混在、発売と上市が混在)
  • 年数表記の統一性を確認(和歴と西暦が混在)
  • 時系列による整合性を確認 (1977年は昭和52年のため誤記の可能性大)

校閲に含まれること

校閲とは、ただ単に原稿を読んで誤りや不備を指摘するだけではありません。以下のようなさまざまな視点から確認を行い、原稿の精度を高めていく作業になります。

  • 内容が事実かどうかの確認(ファクトチェック)
  • 記載されたデータの数値確認
  • 表記の統一
  • 助詞・接続詞などは適切か
  • 不快表現・差別表現はないか
  • 製作物全体の整合性の確認

なぜ、マニュアルに校閲が必要?

では、マニュアルを作成する上で、校閲が必要なのはなぜでしょうか。
例えば、画像をつかったマニュアルの場合、掲載された画像の内容と本文内の説明に齟齬があっては、マニュアルのユーザーは混乱してしまいます。また、マニュアル内で使用されている用語に統一性がなければ、ユーザーはその用語が何を意味しているのか不安になり、意味の取り違えが発生する可能性もあります。
マニュアルを使用するのは、マニュアルを作成した人ではなく実際に作業をする人です。作成した人にとっては、例え記載に誤りがあっても正解を知っているので問題ありませんが、知らない人にとって、誤りを正しく読み解くのは困難です。また、仮に読み解くことができたとしても、それが本当に正しいのかどうかを確認する必要が出てきます。
これでは、せっかく業務効率化のために作成したマニュアルが、かえってユーザーの作業を増やすということになりかねません。こういったことを防ぐために、第三者の目で校閲を行う必要があるといえます。

製品マニュアルの校閲のチェックポイント(例)

  • 目次と本文が一致しているか
  • 見出しと本文の内容は一致しているか
  • 表・図などと内容は一致しているか
  • 使用されている用語は統一されているか
  • 文章は日本語として間違っていないか
  • 表記されている内容は、マニュアル内で齟齬がないか
  • 遷移元と遷移先で内容の整合は取れているか(HTMLマニュアルなど)
  • 参照を示すリンクに間違いはないか(HTMLマニュアルなど)

各種媒体における校閲のチェックポイント(例)

業務マニュアル・製品マニュアルを想定して説明しましたが、マニュアルの形式、またマニュアルでない場合などによっても校閲で確認すべき項目は異なります。マニュアル以外の業務で必要なツールも校正・校閲作業を行うことによって、精度を高めることができます。最後にここにいくつかのツールでの校正・校閲作業のポイントを挙げておきます。

販促マニュアル

  • 商品紹介ならば、商品名や金額の確認
  • 社内教育用資料ならば、名称や社内用語の統一

会社案内

  • 創業年や団体名、人名などに齟齬がないか
  • 記載された商品やサービスの内容は、事実に反していないか

Webサイト

  • リンクの遷移先の確認
  • 画像や、動画などが使用されている場合、内容確認
  • 差別表現・不快表現が使用されていないか

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モダンは創業より40年以上にわたって、取扱説明書の制作や印刷などのサービスをお客様に提供してまいりました。作成する媒体によって校正・校閲の作業が変わること、またその重要性をお分かりいただけたのではないでしょうか。第三者の校正・校閲作業をお探しの際は、どうぞご遠慮なくモダンまでお声がけください。