文字記号

文章作成に便利な文字記号のいろいろ

文字記号のいろいろ

文章を書く機会は意外と多く、企画書やプレゼン資料、メール、SNS投稿、メモなど様々です。その際、「文字記号」を使うことも少なくありません。うまく活用すれば、文章が整理され、伝わりやすくなります。

ここでは便利な文字記号の使い方を紹介します。一般的な「区切り符号」「かっこ類」だけでなく、あまり知られていない記号の名称を知っておくと、ちょっとした自慢にもなるかもしれません。

区切り符号の使い方

日常の仕事や生活での文章作成には、文字記号が欠かせません。文章を整理し、相手にわかりやすく伝えるために、区切り符号やかっこ類を上手に使いこなしましょう。

記号読み方主な使い方
くてん(句点)
まる
・文の終止: 一つの意味のまとまりである文の終わりを示します。これによって、読者は文の区切りを理解し、内容を把握することができます。
・箇条書きの終止: 箇条書きの各項目の終わりに、文として完結している場合に句点が用いられることがあります。
とうてん(読点)
てん
・文を適切に区切り、リズムを整える。たとえるなら「息継ぎ」の場所
・主語の後に打つ:「私は、」「この書類は、」
・ひらがなが長く続く場合に、読みやすく区切る
・「しかし」「また」「そして」などの接続詞のあとに打つ
・いくつかの語を列挙するときの区切り:じゃがいも、にんじん、たまねぎを買った
,カンマ
コンマ
・欧文における読点の役目
3つ以上の項目を列挙する際に、各項目の間にコンマを置きます
導入句や導入節の後に置きます
・日付、住所、数字の中で使います
 例) April 25, 2025
 例)1,000を超える大きな数字では、3桁ごとに区切り
.ピリオド
ドット
しゅうしふ(終止符)
・欧文の完全な文の終わりをしまします
 例) We will go to the park tomorrow.
・多くの略語の後にピリオドが置かれます
 例)U.S.A. (United States of America) 
なかぐろ(中黒)・同種・同格の単語をいくつか並列させる場合の区切り:法律・条例を遵守する
・外国人の姓と名をカタカナ表記するときに区切る:ジョージ・ワシントン
・ビュレット(・)の代わりとして、箇条書きの先頭に使う
:コロン・欧文において、補足説明や言い換えなどの文をつなげる場合に用いる。「つまり」「すなわち」「たとえば」などの意味
・時刻を表す:明日は10:30に集合
・比を表す:社員の男女比は2:1だ
;セミコロン・関連する独立節を結ぶ
 例)The rain stopped; the sun came out.
・複雑なリストの項目を区切る
 例)We visited Paris, France; Rome, Italy; and Madrid, Spain.
アポストロフィ・複数形のない単語で複数を表すとき:90’s music
・所有格を表す「s」の前: Father’s Eyes
・短縮を表すとき:I’m
!かんたんふ(感嘆符)エクスクラメーションマーク・驚きや感動を、強調する文章や語句の最後につける
・感嘆符をつけることで、明るい印象を与える
・複数並べて、さらに強調することもある
?ぎもんふ(疑問符)
クエスチョンマーク
・疑問文や質問文の最後につける
・疑問符をつけることで、親しみやすい文章になる
?!かんたんふぎもんふ(感嘆符疑問符)
ダブルだれ
感嘆と疑問を同時に表す。「!?」と「?!」のどちらを用いてもいいが、見た目のバランスの良さから出版物などでは「!?」を使うことのほうが多い
ハイフン・複数の語をつなげてひとつにする
・英単語の途中で改行せざるを得ないときは音節の位置で区切り、その区切った部分にハイフンを入れることでひとつの単語であることを表す。これをハイフネーションと呼ぶ。ハイフンは行末側に入れる:inter-(改行)national
なみ(波)
ダッシュ
時間・数値・場所など、物事の範囲がどこからどこまでかを表す:午前8時〜午後6時、1m〜25m、4〜12歳、横浜~新橋 など
さんてん(三点)リーダー・会話文の文頭や文末につけて余韻を表現したり、沈黙を表したりするために使う
・商業出版では2字分続ける「……」のかたちで用いるのが一般的
スラッシュ・欧文では一般的に「and」「or」の意味で使われる
・和文では応用範囲が広く、単なる区切り線として使われることもある:2LDK/築3年/駅徒歩5分

かっこ類の活用法

かっこ類も文章の整理に役立ちます。かっこは、任意の文字や数字などを囲って、他の部分と区別するために使用されます。例えば、箇条書きの順番や年齢、曜日の表記、但し書きや補足などに活用されます。

記号読み方使い方
( )かっこ(括弧)
パーレン
・任意の文字や数字などを囲って、他の部分と区別する記号で、応用範囲はきわめて広い
・箇条書きの順番を表す:(1)(2)…
・年齢や曜日などを表す:(25)(水)
・所属や肩書きなどを表す:筑波山(茨城県)、来賓の鈴木氏(△△社取締役)
・但し書きや補足を表す:月曜定休(祝日の場合は営業)、甲子園出場(2年ぶり3回目)
・会話文に用いられるかぎ括弧に対し、声に出さず心に思ったことを表現する際に用いる
「 」かぎかっこ(かぎ括弧)・会話文:登場人物の発言を直接示す際に使用されます
・引用文:他の文献や人の言葉をそのまま引用する際に使用されます
『 』にじゅうかぎかっこ
(二重かぎ括弧)
・書名、作品名: 書籍、新聞、雑誌、ゲームなどのタイトルを囲む際に使用されます
・重要な引用文: 他の文献や人の言葉を特に重要視して引用する際に使用されます
〔 〕きっこうかっこ(亀甲括弧)・注釈・補足本文に対する補足的な説明や情報を加える際に使用されます
 例)〇〇について〔詳細は資料Aを参照〕
・楽譜の反復記号: 音楽の楽譜において、特定の範囲の反復を示す記号として使用されることがあります
[ ]ブラケット・数式で括弧( )を入れ子にする際に、外側の括弧として使う
・音声表記や単位を明示する際に使う
{ }中括弧(ちゅうかっこ)
波括弧(なみかっこ)
ブレース
数学・集合論:集合の要素を列挙する際に使用されます
 例){1,2,3} (1、2、3を要素とする集合)
・コードブロック: C、Java、JavaScriptなどのプログラミング言語で、複数の文をまとめます
〈 〉山括弧(やまかっこ)
ギュメ
・書名・作品名:書籍、映画、音楽作品などのタイトルを囲む際に使用されます
 例)〈銀河鉄道の夜〉を読んだ
・強調 特定の語句やフレーズを強調するために使用されます
・引用他の文献や発言から引用した部分を示す際に使用されることがあります
《 》二重山括弧 (にじゅうやまかっこ)
二重ギュメ (にじゅうぎゅめ)
・書名、作品名:書籍、映画、音楽作品、演劇などのタイトルを囲む際に使用されます
 例)《吾輩は猫である》を読んだ
・強調:特に目立たせたい語句やフレーズを囲むことで、読者の注意を引きます
 例)今回のプロジェクトの《最重要課題》は税制改革です
・固有名詞:特定の組織名、団体名、地名などを囲むことがあります
・引用符:フランス語やスペイン語の引用に使われます
【 】隅付き括弧 (すみつきかっこ)・書名・作品名書籍、論文、新聞、雑誌などのタイトルを囲む際に使用されます
 例)【日本国憲法】【最新科学技術論文集】
・強調特に重要な語句やフレーズを囲んで、読者の注意を引きます
 例)【重要】この書類は必ず期日までに提出してください
・注釈・補足:本文中の特定の語句に対して、補足的な情報や説明を加える際に使用されます
 例)〇〇について【詳細は別紙参照】
・目録・リスト:項目を強調して示す際に、行頭に用いられることがあります
 例)【新製品A】高性能、低価格
‘ ’シングルクォーテーション
一重引用符 (ひとえいんようふ)
・特定の単語やフレーズの強調:特定の単語やフレーズを強調したり、特別な意味合いを持たせたりするために使用されます
例)The term paradigm shiftis often used.
「‘ ’」は主に英語の文章で特定の目的で使用される引用符であり、日本語の文章では限定的な状況で見られることがあります
“ ”ダブルコーテーションマーク
二重引用符 (にじゅういんようふ)
・直接引用:他の人の発言や文献から直接引用した部分を囲む際に最も一般的に使用されます
例) She said, “Hello.” The term “artificial intelligence” is widely used.
・プログラミングのコードや技術的な文脈:文字列リテラルなどを囲む際に使用されます

繰り返しなどの文字記号

記号読み方使い方
ののじてん(ノノ字点)「同じ漢字」を表す省略文字として使う
 例)りんご 10個
   みかん 15個
   かき   〃
どうのじてん(同の字点)
ノマ字点
同じ漢字の繰り返し: 同じ漢字が連続する場合、二文字目以降を「々」で省略して表記します
時々(ときどき)佐々木(ささき)国々(くにぐに)
※次のようなケースでは使えない:民主主義、会社社長
おくりがな(送り字)
いちのじてん(一の字点)
主に縦書きの日本語の文章において、直前のカタカナ一字を繰り返すことを示すために使用される踊り字の一種です。
おくりがな(送り字)
いちのじてん(一の字点)
主に縦書きの日本語の文章において、直前のひらがな一字を繰り返すことを示すために使用される踊り字の一種です。

その他 文字記号

記号読み方使い方
ビュレット・箇条書きの先頭に使う
・文章中の協調:特定の単語やフレーズを強調する際に、傍点として用いることもあります
パラグラフ
だんらくきごう(段落記号)
・かつての手書きや初期の印刷物 新しい段落の始まりを示すために使用されていました
・ワープロソフトやDTPソフト:段落の終わりや改行マークを表示する際に使われることがあります
§セクションマーク
せつきごう(節記号)
・法律: 法律の条文を構成する「章」「節」「款」「項」などのレベルを示すために用いられます
    例)「§1 総則」「§10 契約の成立」
・契約:契約条項の各項目を示すために用いられます。
     例)「§3 支払い条件」「§5 契約の解除」
こめじるし(米印)・注釈、補足:本文中の特定の語句や箇所に対して、追加の情報や説明、注意書きなどを加える際に、
    その語句の直後や注釈の先頭に置かれます。「※1」「※2」
・注意喚起:特に注意が必要な事項を示す際に使用されます
・日本のみで使用され、欧米の文章では同様の用途につかわれることはない
アスタリスク
アステリスク
星印
・注釈、脚注: 文書や書籍などで、本文中の特定の語句や箇所に対して補足的な説明を加える際に、
       その語句の後や脚 注の先頭に付けられます 
・数学の演算子として、乗算を表す記号として使われることがあります。 (3*5)
・強調 特定の単語やフレーズを強調したい場合に、その前後をアスタリスクで囲むことがあります。 
    (例:*重要なポイント*)     
#シャープ 
ハッシュ
・音楽:音の高さを半分上げる記号として楽譜で使われます
・数学:集合の要素数(濃度)を表すことがあります
・プログラミング: 一部のプログラミング言語(例: C#)や、コメントアウトを示す記号として使われます
・ハッシュタグとして、キーワードやトピックを示すために使われます
 例) #今日のランチ、#プログラミング学習

以上のように、文字記号は文章の整理や伝達効果を高める重要な要素です。正しく活用することで、読み手にわかりやすい文章を作成することができます。

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